ロボットとRPA(ソフトウェアロボット)

 

元々は「人の代わりに作業(労働)をさせることを目的に」、「人(の姿と自律行動)を模して」作られた

人造人間に対してロボット(Robot)と名づけられました。現在では、人間をはじめとする動物の動きを基本に動作する機械や装置を指します。

 

工学的には、ロボットは「目標・目的を与えた際、自動で与えられた目標・目的を実現する機械」と定義されています。人間に代わって作業を自動化するものは、主に産業用として利用され、製造工程の無人化や労働力の省力化、稼働時間の効率化などの目的で導入されています。

 

1963年に日本初のTVアニメとして「鉄腕アトム」が登場し、後の日本におけるロボット開発の目標となりました。人型ロボットとしては本田技研のASIMOや、ソフトバンクのPEPPERなどが有名ですね。動物を模したものではソニーのAIBOが、家庭向けに販売されています。

 

産業用としてロボットは今やなくてはならないものとなっていますが、第4次産業革命においては産業に限らず、事務や研究者などのホワイトカラー業務や、介護をはじめとするサービス業など、社会全般で人間の作業を肩代わりするものとして期待されています。

 

ロボットの活動範囲をホワイトカラー業務に拡大するための技術として期待されているものが、RPA(Robotic Process Automation)です。

RPAは、「Digital Labor(デジタル労働者)」、「仮想知的労働者」とも言い換えられ、人間の知能をコンピューター上で再現しようとするAIや、AIが反復によって学ぶ「機械学習」といった技術を用いて、主にバックオフィスにおけるホワイトカラー業務の代行を担います。

 

現時点でのRPAは、定型業務やワークフローが定まっていて手順書に基づいて処理されている事務作業などをソフトウェアロボットで自動化するというものです。人が行うPC 操作等のオペレーションをソフトウェアロボットがそのまま同じように自動で行うのですが、そのために業務で使用されるアプリケーションを修正することはしません。たとえば、WEB ページに表示された画面の特定の文字を探して、関連するデータをコピーして、社内システムを自動的に 立ち上げそのデータを入力するというような具合で動作します。

近い将来には、AI(人工知能)も組み込んだシステムにして、膨大な過去データを基に判断し、経験豊富な社員よりも優秀な成果を出す働きぶりも期待されています。