フィンテック

フィンテック(Fintech)は、Finance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせた造語で、ITを駆使した革新的な金融商品・サービスもしくはその分野の企業のことを言います。

 

金融商品・サービスは、これまで金融機関がある種独占的に提供し、変化に乏しかったと言えますが、ITを活用することによって、利用者の目線から「安く、早く、便利」に変えていこうとする動きが活発化し、決済・送金・資産運用・ビッグデータ活用などの新サービスが次々と登場しています。

 

フィンテックとして一番有名なのがモバイル決済です。

日本では2004年にFelicaチップを搭載した「おサイフケータイ」というサービスが生まれ、かなり普及していますが、2014年にIphoneに搭載されたNFC技術に対応した「Apple Pay」は既に世界的に普及しています。またQRコード読み取り型の中国の「Alipay」や「WeChat Pay」などは3年程度で中国全土に広まり、訪日中国人旅行者向けに、日本でも対応する店舗が増えてきました。

「LINE Pay」「楽天ペイ」など、インターネットサービスの「オンラインアカウント」と決済手段を結び付けたサービスも登場しています。「LINE Pay」は、LINEのアカウントにクレジットカードや銀行口座を登録することで、個人間送金や店舗決済などが可能になるというもので、チャージ利用が可能な一種のオンライン口座と言えます。

 

「Freee(フリー)」やマネーフォワード社の「MF会計」などの会計処理のクラウドサービスもフィンテックの代表的な事例です。

 

このようにフィンテックで金融機関を通さずに送金や決済なども行えてしまいますので、既存の金融機関はいずれも危機感を覚え、フィンテックへの取り組みを始めています。日本でも、国内の金融会社がフィンテックを積極的にビジネスに取り込めるよう、銀行法など関連法令が改正されました(2016年5月)。さらに金融庁は、割安な金融サービスの拡大が期待できるフィンテックのさらなる普及を目指し、関連法を再編して、決済や送金などの業務を新たな1つの法律で規制・監督し、銀行とインターネット事業者らが同じ土俵でサービスを競えるようにする考えです。

 

ブロックチェーン

 

現在、もっとも注目を浴びているのはビットコインをはじめとする「仮想通貨」でしょう。

 

仮想通貨などのフィンテックを支える技術のひとつに「ブロックチェーン(Block Chain)」があります。ブロックチェーンは取引データを分散管理するための技術で、複数の取引データ(トランザクション)の固まり(ブロック)を連なるように保存する(ブロックチェーン)ものです。これを、取引に関係するそれぞれのユーザーコンピュータで行います。銀行のような特定の管理機関はなく、ユーザー同士が分散して管理するので、権限が一ヵ所に集中することがありません。ブロックチェーンによる取引台帳を分散型管理台帳と呼びます。

ブロックチェーンでは取引の履歴は公開され誰でも確認できますが、具体的な取引内容についてはハッシュ関数で暗号化されます。また、新しいブロックには前のブロックのハッシュ値が含まれ、前のブロックのハッシュ値にはその前に生成されたブロックのハッシュ値が含まれるという具合に、ブロック同士がつながっているという特徴があります。分散化されているので障害に強い(どこかがダウンしても他所で復旧できる)、データが改ざんされにくい(改ざんすると分散したデータ間の整合が取れなくなる)、コストが低い(中央に大きなデータベースシステムを持つ必要がない)などのメリットがあります。

仮想通貨などのフィンテックにおいては、ブロックチェーンの仕組みになっていることで、特定の金融機関を通さなくて済み、送金・決済などにおける手数料が抑えられるというメリットもあります。

 

ブロックチェーンの技術はフィンテック以外の分野でも有用と見做されており、食べ物のトレーサビリティや、保険医療における医療情報の記録などへの応用などが試行され始めています。